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宅録声優実践者へのインタビュー【宅録声優サクセスブック】

実際に活躍されている有名実践者のインタビュー記事です
成功までの軌跡からリアルな宅録声優の実態について語っていただきました

vol.1 章藤いちご さん
vol.2 景山えあ さん
vol.3 髙村みぃめ さん


章藤いちご さん
vol.1 Ichigo Akifuji


登録者数20万人以上の人気チャンネルや芸能チャネル、アニメなど様々なジャンルで活躍されている宅録声優さんです

配信アプリなど活動の幅も広く行われています
宅録声優として安定した軌道に至った経緯やこれからのビジョンについて伺いました

ーー簡単なご経歴と宅録声優を行うようになった経緯について教えてください。

愛知の大学卒業後、都内の声優養成所(日本ナレーション演技研究所)を2年間通学していました。プロダクション所属の声優を目指していましたが、契約の縛りがあったり外部オーディションの活動ができないため宅録声優の活動を視野にいれるようになり、実際の活動は2021年2月から宅録声優として活動を始めるようになりました。

ーー活躍されているジャンルやチャンネル名はどのようなものになりますか?

主にYouTubeの漫画系やスカッと系と呼ばれるアニメのジャンルです。芸能チャンネルの声優やナレーターの活動もしています。

ーーお仕事の稼働状況はどのようになっていますか?

宅録声優としては今は1週間で5日程度のペースで活動しています。編集作業も含めると1本あたり60分程度の作業状況になっています。
他には「SHOWROOM」の配信アプリでの活動やゲーム実況チャンネルの個人的な活動も行っていますが、仕事としてのメインは宅録声優です。

ーー仕事の受注はどのようにされていますか?

活動のメインとなっているYouTubeチャンネルでは、個人的な繋がりからお仕事を受注しました。クラウドソーシングも活用していますが、現在は直接指名をいただけている状況です。またTwitterでの仕事受注はボイスドラマなどごく稀に受けることはありますが、やはり企業案件が仕事の中心になっています。

ーー宅録声優として大切なにされていること、工夫されていることを教えてください。

絵があって声で動きをつけるという行為は、他の声優さんと変わりはないので、ちゃんとキャラクターがそこに存在するように「間の取り方」や「シーンに合わせた声調」は意識して収録しています。他には原稿やシナリオの読み間違えはしないように注意して、クライアントに迷惑をかけないように納品前には必ずチェックしています。

ーー宅録声優で良かったことはありますか?

自分のペースで仕事ができることが大きいかなと思います。時間通りに行動するという縛りがないので、生活リズムを優先できるのは自分には合っていると感じますし、通勤時間もなく気持ちのスイッチを入れるだけで、すぐに仕事に取り組めるのは宅録声優のメリットだと思います。ただ納期だけはしっかり意識して仕事を行っています。
それからプライベートな話になりますが、家族と休みが合わせれるので、自宅で仕事をしていて本当に良かったと思います。

ーー宅録声優で大変なことや苦労していることはありますか?

読み方やイントネーションなど間違ってても指摘してくれる人がいないので、正しいか調べる必要があることです。私の出身地が独特なイントネーションなので、聞き手に違和感のないように気をつけてますが、標準語って難しいなと思っています。
また叫ぶ演技が多かったりすると体力的に疲れることがありますね。自宅で仕事ができるという反面、納期が立て込んでたりするとずっと仕事ができてしまうのが宅録声優なので、オンオフやリフレッシュを取ることは大切かなと思います。
それから猫が2匹いるので、収録中に運動会がはじめるとちょっと静かにして欲しい時はあります(笑)

ーーもし宅録声優をしていなかったら何をしていましたか?

外で仕事を探していたかなと思います。その合間にシナリオライターのような仕事をしていたかもしれません。小説などのシナリオ業も実際取り組んでいましたが、声優業の方が精神衛生的には良い印象です。

ーー毎月の報酬はどれくらいでしょうか?

複数チャンネルの対応など時期にも依りますが「自立して生活できるくらい」です。多い時だと「サラリーマンの月収くらい」になっています。

ーー今後、声を使った仕事でチャレンジしてみたいことを教えてください。

イベントのMCなども興味ありますが、一番は家庭用ゲームの声優をやってみたいですね。昔からファイナルファンタジーといったゲームが好きなので出演してみたいですし、それから音楽ゲームの主題歌などのボーカルも是非やってみたいと思います。

ーーこれから宅録声優をやりたい方へメッセージをいただけますでしょうか?

声優業は、今までの仕事や経験がそのまま表現の糧になると考えています。声を使う仕事は人生全ての経験が役作りに繋がるところがあるので、色んな人と交流して色んな場所に出かけるのも知見に繋がりますし、宅録声優として充実した人生を見つけて欲しいなと思います。結果的にそれがいい演技に繋がると思いますので。
私もそうでしたが最初はみんな未熟ですし、一番実力があるのは今(現在)なので失敗を恐れないで欲しいなと思います。仕事として毎日演技や収録をすることで上手になっていくので、まずは挑戦して宅録声優の仕事を楽しんでみてください!

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景山えあ さん
vol.2 Ea Kageyama


登録者数30万人以上の複数チャンネルを中心にウェブ広告など担当されている宅録声優さんです
音楽活動も行われていてオリジナル楽曲なども発表されています
宅録声優の現在の状況や仕事で工夫されていることなど語っていただきました

ーー簡単なご経歴と宅録声優を行うようになった経緯について教えてください

元々は音楽活動するために上京したのですが、コロナが流行りだした頃だったため仕事もなかなか見つからない状況でした。家でも仕事しなきゃと思ってたんですが、元々音楽活動してたのでマイクとインターフェースが家にあり、それを使って仕事ができないかなと思ってはじめたのがきっかけです。もしかしたらコロナじゃなかったら電気屋さんとかで働いていたかもしれませんし、宅録声優やってなかったかもしれません。

ーー活躍されているジャンルやチャンネル名はどのようなものになりますか?

漫画系の「七夕ドロップ」さん、「まんガメ」さん、「漫・画次郎」さんなどのチャンネルで活動しています。他には英語教材のCMや飲料水のCMなどYouTube広告など色々な動画でナレーションをしています。

ーーお仕事の稼働状況はどのようになっていますか?

以前は週に5日のペースで活動していましたが、今は収録できる時間があれば取り組むようにしています。なので、あまり週に何日と決めずに自由に仕事をしています。

ーー宅録声優として工夫されていることを教えてください。

クライアントさんからもらった仕事を手書きのファイルで管理してます。案件が多くなると「どこからどれだけの仕事」をこなしているか一つ一つPCに打ち込むのも手間なので、手元で管理できるようにしています。

それから、あまり単価が低いものは受け付けないようにしていますね。

収録に関しては自分の声に合ったマイクを使ってます。高い機材でも自分の声に合わないこともあるので、例えば太い声が出るエフェクターを使ったり機材にこだわりを持って取り組んでいます。

ーー宅録声優で良かったことはありますか?

やっぱり自分の予定を好きに組める事です。それから宅録声優をしていてファンの人が増えた事は大きいと思います。音楽活動もしているので、動画を視聴してくれた方がファンになってくれたりコメントをもらったりするとすごく嬉しいです。また宅録声優の仕事の場所はどこでも行えるので、長期で自宅を離れてもパソコンと少しの機材があれば場所を選ばないのはメリットかなと思います。

あと、こだわりの機材を買っても経費にできる事ですね(笑)

それから真面目な話、クライアントさんが良い人ばかりなので、そういう方達と出会えて良かったと思います。

ーー宅録声優で大変なことや苦労していることはありますか?

収録のやり過ぎで声がでなくなった頃があって、1ヶ月間ほど収録できない期間がありました。クライアントさんにも迷惑をかけたので、声が不調にならないように喉の管理はしっかりするようにしていて、特に花粉症の時期は鼻声になりがちなので注意しています。

他には集中すると1日に何件も収録するので、同じ姿勢で腰がバキバキにならないようにも気を付けてますね。

ーー毎月の報酬はどれくらいでしょうか?

多い時で30万円程度になることもあります。今は仕事量は抑えているので半分くらいでしょうか?

ーー今後、宅録声優としてチャレンジしてみたいことはありますか?

”ギャグアニメ”や”タメになる心理学”の動画もやってみたいですね。以前に心理学系も少し担当していたのですが自分で収録してても勉強になることもあるので、また機会があればやりたいと思います。

ーーこれから宅録声優をやりたい方へメッセージをいただけますでしょうか?

自分の声を色んな人に届けたいと思う人は、ぜひ取り組んでみると良いと思います。

視聴してくれた方から色んなコメントも貰えたりするので、宅録声優をしてて良かったなと思う瞬間もありますし、もし自宅で自由な時間に仕事をやりたいけど、何をしたら良いかわからないという人も、一度は宅録声優に挑戦しても良いんじゃないかなと思います。

演劇や演技に興味がある人なら楽しい仕事ですし、やりがいを感じられると思いますよ!

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髙村みぃめさん
vol.3 Miime Takamura


太極拳の指導員をしながら副業で取り組まれている宅録声優さんです
有名チャンネルで固定のキャラクターを演じられたり、YouTube以外にも声を使った仕事など幅広く活躍されています
ご自身にとって宅録声優の仕事は”どのようなものなのか”などを教えていただきました

ーー簡単なご経歴について教えてください

最初は高校の演劇部から、声優に憧れていたので専門学校に進学し、その後養成所に入りました。芝居もやっている養成所で、舞台をやりながら、何度か外画吹替やOVAなどのアテレコで、少女1とかアナウンス1など1~2言セリフのある役をやらせてもらいましたが、帯状疱疹をきっかけに体調を崩し、毎月高熱を出すなど体調不良になってしまいました。演出の先生からはシングルキャストに付けられないと言われて、自分でも体調面に不安があり、一度諦めました。その後、芝居の方は、知人の紹介で児童劇の手伝いをする程度でした。

体調を崩した時に出会った太極拳にはまり、続けているうち、いつの間にか体調も戻りました。

今は太極拳の教室で指導をしています。

ーー宅録声優を行うようになったのはどのようなご経緯ですか?

デスクワークのアルバイトもしていたのですが、結婚を機に在宅勤務になりました。ただ、在宅だと仕事がない時も多かったので、何かしないといけないなぁと考えていました。ちょうど肩を故障していて、外で仕事を見つけるのが難しいなと思っていた時、宅録でナレーションや声優の仕事があることを知りました。これが宅録の仕事との出会いです。

ただ当時は宅録の情報もあまり探し出せなくて、最初は会議用の簡易マイクを使っていたので、今から思うとかなり無謀だったと思いますね(笑)

その頃、芝居からは離れていましたが、カラオケ仲間とステージカラオケのオフ会に参加して、歌と一緒にセリフも演じたりして遊んでいたのがとても楽しくて、芝居をしていた時よりも気楽で遊び心もあって、その楽しさが宅録の仕事をやってみようと背中を押してくれたのではないかなと思います。

ーー活躍されているジャンルを教えてください

YouTubeだと漫画動画やLINE動画の声優、アイドル紹介動画のナレーションなどをしています。最近は音声サービスのナレーション案件を頂く事も多くて、今はそちらの仕事が多くなっています。

ーー仕事の状況(週何日稼働など)を教えてください

太極拳の指導をしているので教室のない「月火」と予定のない「土日祝日」を利用して、だいたい週3~4日ぐらいで収録しています。編集作業は随時、短時間でも時間がある時に対応しています。

ーー宅録声優として大切なこと/工夫していることはありますか?

作品を通して、視聴者の方が癒されたり元気になってくれるよう、プラスのイメージやエネルギーを届けられたらいいなと思って取り組んでいます。

悪い役でも憎めない部分があったりとか、悲しい出来事の中にも喜びがあったりとか、マイナスの方ばかりに偏らないよう、表面的にならないよう心がけています。

私の場合、宅録は副業なので、思うように時間が取れない為、即日対応の仕事は難しいのですが、せめてその分、丁寧に向き合うようにしています。

ーー宅録声優で良かったことはありますか?

コロナ禍で太極拳の教室も休みになり、外との繋がりが一時的になくなってしまいました。

そんな中でも宅録声優の仕事は変わらず続けられて、視聴者さんからのコメントなどで繋がっている事も感じられたので、それはとても有難かったです。

それから色んなチャンネルで声優をしていると「あのキャラクターの声優さんですか?」とコメントをもらうことがあり、それはすごく嬉しいです。自分の声を覚えてくれているんだと思うと、宅録声優として、とても幸せだなと思います。

ーー宅録声優で大変なこと/苦労していることはありますか?

最初の頃は視聴者さんのコメントで一喜一憂する事もありました。最近は、ネガティブなコメントがあったとしても、何にも言われないよりかは良いかなと思うようにしています。それだけ作品やキャラクターに関心を持っていただいている証拠なので。凹むことは凹みますけどね(笑)

自作の簡易的な防音ブースを使用して収録しているのですが、狭いので、どうしても体が固まってしまうのが辛いところですね。

ーー毎月の報酬はどれくらいでしょうか?

だいたいになりますが、太極拳の収入と合わせて、扶養の範囲内におさまるようにしています。オーバーしてしまいそうな時は、機材購入など必要経費で調整したりしています。

ーー今後、声優としてチャレンジしてみたいことはありますか?

以前に取り組んでいたのですが、固定キャラとエンディングにフリートークのあるチャンネルは、視聴者さんと交流ができてとても楽しかったのでまたこのような仕事をやりたいです。

広告動画とかだと見てくれる方からのレスポンスがないので、それよりは作品にコメントがもらえるような仕事が好きですね。

ゲームなどのキャラクターも担当してみたいと思っています。

ーーこれから宅録声優をやりたい人へのメッセージをいただけますでしょうか?

スタートする時にパソコン以外の機材なども必要になりますが、まずは最低限でいいのではないかなと思います。お仕事をしながら、少しずつ充実させていけばいいのではないでしょうか。

お仕事をしていく中で、どういうものが必要なのか次第にわかってくると思います。

それから「絶対、宅録声優になる!」という覚悟を決める事は必要だし、とても素晴らしいですが、最初からガチガチに構え過ぎない方がいいかもしれません。肩の力を抜いて、思うように行かなくても気にしすぎないで、臨機応変に。

例えばある一つのジャンルにチャレンジしてみて苦手だと感じたり、壁に当たってしまう事があるかもしれません。でも声優として活躍できるジャンルは他にも色々ありますし、それだけで辞めてしまうのはもったいないので、そういう時は出来る事に取り組みながら少しずつ軌道修正していけばいいのではと思います。

私の場合は副業として取り組んでいるので、あまりガツガツ仕事を取ってきているわけではないのですが、続けていると何が幸いして仕事に繋がるか本当にわからないので、まずは挑戦することからはじめてみてください!